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2016年11月2日(水)15時20分(日本標準時)、種子島宇宙センターから静止気象衛星「ひまわり9号」を |
静止トランスファ軌道(せいしトランスファきどう、geostationary transfer orbit, GTO)は、人工衛星 を 静止軌道 にのせる前に、
一時的に投入される 軌道 で、よく利用されるのは、遠地点 が静止軌道の高度、近地点 が低高度の楕円軌道である[1]。
静止軌道は、地表からの高度が 赤 道 上 約 36,000 km となる 円 軌 道 である。
衛星をこの軌道に投入する際には次のような手順をとるのが普通である。
このような軌道高度の変換方式を一般にホーマン変換、トランスファ軌道をホーマン遷移軌道とよび、変換に要するエネルギーが最小で
済むことで知られる。低軌道→静止軌道に限らず、あらゆる、同心円となっている異なる円軌道間の遷移において、最も効率が良い。
上記の軌道変換中に、軌道面も変更する。パーキング軌道は通常打ち上げ地点の緯度に近い軌道傾斜角を持つため、例えば種子島
やイコヌールなどの射場から打ち上げると、静止衛星に必要な軌道傾斜角0°に変換する必要がある。この意味では射場の緯度は赤道に
近いほどよく、欧州宇宙機関が用いるフランス領ギアナのクールー宇宙センターは北緯6°程度とたいへん立地条件が良い。米国のシーローンチ社
は赤道上からの打ち上げサービスを行っている。この場合、軌道変換という視点からはもっとも効率がよい。
以上で説明した遷移方式の他に「スーパシンクロナス・トランスファ軌道」(意訳して、長楕円~などとも)による静止軌道への投入法がある。遠地点
が静止軌道よりもかなり高い楕円軌道から、遠地点下げと近地点上げを並行して行って静止軌道に投入するもので、高緯度からの場合には、前述
の軌道傾斜角の変換に要するエネルギーが通常の場合よりも少なくなることもあり、高緯度に射場のある旧ソ連系の打上げサービスが積極的に研
究しており、近年はアメリカ系や日本もH-IIAの打上げ能力として検討していたりする。
気 象 衛 星 ひ ま わ り 9 号
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