不 可 能 方 程 式        np - 63

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               不 可 能方 程 式

  
   不可能物体を見て、物理的に無理とか、数学的に不可能などと結論付ける場面がある。

   数学や科学は、本質的に現実を説明するためにあるのであって、現実が数学や科学で成り立つのではない。

   科学の最も基本を成す数学ですら、ある意味欠陥だらけの屁理屈なのである。


   数学パズルの本でよく登場する数式で、次のようなものがある。
 
       a = b と仮定 すると

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    何が間違っているかという a = b なので、それで割り算したから、おかしくなるという説明を受ける。

   では、なぜ、0で割るといけないかというとよく解らない。結局、このような状況が起きるから、

  駄目なのだという結論になる。0で割るといけないという本質的な説明はどこにもない。

  極限として a→ b とすれば、割り算が成り立つのではという疑問も起きる。極限値を求める場合には、

  0や∞で割り算することは良く有る。つまりは、全体のつじつまが合わなくなるから駄目だということなのだ。


  数学と言っても、つじつまあわせの禁則がいっぱいあるのだ。つまりは、屁理屈の塊であり、

  真に美しくまとまっているものではない。

  これらは、fallacyと呼ばれて、論文の検証などで引っかかる要所でもある。

  また、数学的
な遊びのひとつでもあり、詰め込み教育では教わらない数学の成り立ちを体験できる。

  根号を使うといろんな遊びが出来る。であるから、

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ところが、 <!--[if !vml]--><!--[endif]-->なので、

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または、こんなものも、ここで、
<!--[if !vml]--><!--[endif]-->とする。

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ここで、 <!--[if !vml]--><!--[endif]-->とすると、
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ここで、 <!--[if !vml]--><!--[endif]-->とすると、
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上の2式を乗ずると、
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   芦ヶ原先生が、グラナダのパラドックスと名付けた数式は、以下の通りだ。

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   これも、1のn乗根を勝手に等しいとした結果であるが、記号的な手法だけで手順を行うと間違いが起こりやすい

   ことを示している。数学は、手順が記号的に整理された結果、機械的的な操作だけで論理を考えることができるよ

   うにたまたま成り立っているだけで、それに頼りすぎると本質を見失う。次は、ジョン・ベルヌーイが考案したも

   のといわれている。

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   両辺の対数を取ると、左辺は、

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   ところが、右辺は、 <!--[if !vml]--><!--[endif]-->だから、

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    逆関数をとると

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   一体、なにが悪いのでしょうか。

 

   数学上でもっとも不思議で美しいオイラーの公式(これは、真実である)

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<!--[if !vml]--><!--[endif]-->なので

                       e i π =  i 2  両辺の平方根をとって 下式とする
                       
                       e √ ( i π )  =  √ ( i 2 )

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   両辺を <!--[if !vml]--><!--[endif]-->乗すると

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ゆえに、 <!--[if !vml]--><!--[endif]-->は、実数である。

  オイラーの公式そのものが、全く不思議に満ちているので、これを弄ればいくらでも変てこ方程式が導き出せる。

  オイラーの公式の対数を取ると
 

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   さらに先の理屈での <!--[if !vml]--><!--[endif]-->なので、

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次は、logの無限級数を使ったもの

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<!--[if !vml]--><!--[endif]-->とすると

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   両辺を2倍すると

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   有名な2つの公式

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   最初の

   初の式を <!--[if !vml]--><!--[endif]-->倍して、2つの式の和を取ると

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   左辺は、明らかに>1になるように思えるが、なぜか総和は0になる。

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      参考文献:

   Mathematical Recreations and Essays W. Rouse Ball, H. S. M. Coxeter

  雑誌クォーク
1989/8「グラナダのパラドックス」 芦ヶ原伸之

     Mathematical Fallacies and Paradox Byan Bunch

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